未来構想PF こんな活動しています

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未来構想PF こんな活動しています

(一社)未来のまち・交通・鉄道を構想するプラットフォーム
顧問・事務局
土井 博己

当法人の長い名称は、鉄道を考える前に交通を、交通を考える前にまちを考えるという、大局的に考えることから始めて鉄道計画に至るという流れを示している。鉄道建設技術者が核となって集う団体だが、基本は、異分野の人々が触れ合いフランクに語り合うことをモットーに活動している。産学官の若手の交流も重要なテーマで、以下に示すような活動を行っている。

■未来構想調査研究WS

各方面の関係者が集まりWS形式で議論し提案する活動で、これまで
① 上野駅周辺将来構想
② 高田馬場駅周辺将来構想
③ インフラ整備70年講演会にむけた国鉄五方面作戦の検証
④ 首都圏郊外拠点駅の在り方
をテーマに活動してきた。①②では関係の自治体(台東区・新宿区)もオブザーバー参加して提案をまとめた。もちろん議論の過程や成果はオープンで、その取扱いも自由としている。今年度は“新木場駅”を取り上げ、2月からWSを開催すべく準備を進めている。

上野:大規模改良提案と合わせ、公園口を移動して駅前広場を整備。また浅草~上野駅にLRTを新設、公園口駅前広場地下に乗り入れるよう計画。

高田馬場:埼京線ホーム新設に合わせ各ホームを拡幅し東西に駅前広場を整備。駅空間には地形の高低さを利用してまちの交流拠点を整備。

国鉄による東京通勤路線の「五方面作戦」

・1960~1980年頃に行われた大規模インフラ投資

・東海道、中央、東北高崎、常磐、総部の放射5方面路線の輸送力増強

・複々線化、別線整備、連続立体交差、客貨分離、快速緩行分離、他

・地下鉄との相互直通、貨物の都心迂回整備

■インフラの質的グレードアップ事業が、輸送の改善のみならず、都市自身のグレードアップと鉄道経営の長期的基盤づくりに大きく寄与した

■WS研修

プロジェクトの構想から実現までのフローを理解するWS研修を行っている。1講座の参加メンバーは中堅若手社員10名程度。実際の手順に沿った業務内容に合わせたカリキュラムで6~8回(3ヶ月)を単位とし、これまでに駅の将来構想などをテーマに20講座(池袋、上野、四谷、八王子、空港アクセス、他)実施した。受講した研修生は延べ約200人、WSにはベテラン技術者も常時出席してアドバイザー役を行い、不定期だが大学等からもオブザーバー参加頂いている。各回研修の最後に講評があり、終了後オブザーバーも参加して懇親会を実施、こちらが主役と勘違いするほど毎回盛り上がる。自ら考えることで力をつける、そんな研修を目指して引続き実施していく。

以下に八王子将来構想WS研修で提出された提案例を示す。毎回ユニークな提案もあり面白い。

■技術講演会

有識者や専門家の話を聞く機会を設けるため、毎年数回の技術講演会を開催している。PF発足から昨年度までに実施した講演会は30回、テーマも、これからの交通インフラへの展望、東日本大震災関連、地域公共交通論、鉄道マンのための都市計画、JR貨物の現状と課題、臨海開発とオリンピック招致、 関西の都市開発と鉄道整備の歩みと将来、海外鉄道プロジェクトの現状、米国の交通ビジネスの動向、 インド高速鉄道関連、第二津軽海峡線と四国新幹線の構想、明治時代における停車場の概念、鉄道から発展した日本の近代土木、土木技術者のレジリエンス能力の獲得、都市づくりのグランドデザイン、等々多岐にわたっている。

■現場見学会

会員が自由参加できる行事として見学会を企画実施している。いろいろな学協会でも見学会は実施されているが、未来構想PFとして、その名のとおり(未来の)まちと交通と鉄道の繋がりをテーマに開催、活発な交流の場になるよう努めている。これまでに、宇都宮LRTルートを歩こう(宇都宮工科大学古池教授や宇都宮市の協力を得て開催)、大丸有散策(三菱地所の協力を得て開催)、品川開発(JR東日本の協力を得て開催)を開催してきた。

■その他

毎月15日に会報“PF通信”を発行している。会員や希望者にメール配信しホームページにも掲載、2024年1月で122号を数える。有識者の意見、現役とOBの投稿の場、PFの活動ニュース、図書紹介や国際比較データを掲載、特に「国際比較データ」は読者に好評で、公表されている各種データから選抜し毎号1つ以上紹介している。交通や都市関連に限らず社会の動きを比較するものも多数掲載してきた。

■未来構想PFは2010年12月に発足し13年経過した。WS研修受講者200名は多くがそれぞれの関係機関でリーダーとして活躍していること、未来構想調査研究WSの成果(上野駅周辺将来構想)も一部活用されていることなどから、社会のお役に立てているものと自負している。活動は紹介したような地味なモノばかりだが、今後もコツコツと継続実施していく。

連絡先:未来構想PF事務局 大口  メール:info@miraikoso.or.jp

     〒100-6005 東京都千代田区霞が関3-2-5霞が関ビル5F-28

URL:https://miraikoso.or.jp/