奥村組のESG/SDGsへの取り組み~働き方改革の推進、ダイバーシティ経営の推進、地域社会との連携~

奥村組のESG/SDGsへの取り組み~働き方改革の推進、ダイバーシティ経営の推進、地域社会との連携~奥村組のESG/SDGsへの取り組み~働き方改革の推進、ダイバーシティ経営の推進、地域社会との連携~

株式会社奥村組/社長室 経営企画部 企画課長
山下 智

1.奥村組について

1907年に創業した当社は、『「堅実経営」と「誠実施工」を信条に、社会から必要とされ続ける企業として、社業の発展を通じ広く社会に貢献する』という経営理念のもと、土木・建築事業を両輪とする調和のとれた総合建設会社として、人々の快適で安全・安心な暮らしと、持続可能な社会の実現を目指しています。

ホームページ  https://www.okumuragumi.co.jp/

YouTube  https://www.youtube.com/channel/UCmp44F7pyyUha07RfCtMt_g

2.SDGsとビジョンを一体的に推進

当社グループは社会の持続的な発展に貢献し、当社グループに関わる全ての人とともに成長し続けたいという思いから、将来のありたい姿を示した「2030年に向けたビジョン」を策定し、その実現を目指して事業活動を推進しています。同ビジョンは、SDGsが目指す「持続的な共生社会の実現」と目的を一つにするものと捉えており、事業活動による価値創造がSDGsへの貢献につながるものと考えています。

3.ESG/SDGsに関わる当社グループの課題

当社グループでは、ESG/SDGs推進委員会において、ESG/SDGsに関連する課題等について審議し、戦略的な取り組みを推進しています。また、働き方改革については、専門委員会として、働き方改革推進委員会を設置し、横断的かつ可及的速やかに取り組みを進めています。 ESG/SDGsに関わるリスクと機会、それらが顕在化した場合のインパクトを分析し、その発生可能性と影響度の2軸で重要度を評価したうえで、課題を抽出しています。抽出した課題の解決に向けた方策を策定し、それを中期経営計画における各部門の施策等に反映することで、事業活動とESG/SDGsに関わる取り組みを一体的に推進しています。

本稿では、それらの取り組みのうち「働き方改革の推進」、「ダイバーシティ経営の推進」、「地域社会・企業との連携」についての事例をご紹介します。

ESG/SDGsに関わる当社グループの課題

4.働き方改革・ダイバーシティ経営の推進

「働き方改革の推進」、「ダイバーシティ経営の推進」の取り組みは、SDGsの「目標5.ジェンダー平等を実現しよう」、「目標8.働きがいも 経済成長も」の達成への貢献につながると考えています。

働き方改革の推進については、すべての社員のワークライフバランスの実現を図るべく、新たな働き方改革アクションプランにおいて「なせば成る!働き方改革!」をスローガンに、全社一丸で取り組んでいます。ダイバーシティ経営の推進については、「女性の活躍推進」や「仕事と家庭の両立支援」などに取り組んでいます。女性の活躍推進では、日本建設業連合会が建設現場で働く女性の活躍を後押しする取り組みとして展開している「けんせつ小町工事チーム」に登録し、女性が働きやすい職場環境の整備を進めています。また、当社は、女性の活躍促進において優良な企業として厚生労働省が認定する「えるぼし」の最高位である3段階目を取得しています。仕事と家庭の両立支援では、2022年10月に施行された改正育児・介護休業法を受け、「男性社員育児休業取得率100%」を掲げ、育休啓発動画やポスター、ハンドブックの作成を行い、全社へ展開のうえ制度の浸透を図っています。

けんせつ小町工事チーム 男性育休の啓発ポスター

5.地域社会・企業との連携

「地域社会・企業との連携」の取り組みは、SDGsの「目標17.パートナーシップで目標を達成しよう」の達成への貢献につながると考えています。

①大阪国際女子マラソンへの協賛

2023年1月29日に開催された「第42回大阪国際女子マラソン」に協賛しました。レースにかける選手たちの姿と、当社職員がさまざまな人に支えられながら、困難を乗り越え、竣工というゴールに向けて建設の仕事に取り組む姿勢とが重なり共感できたこと、事業を通じた地元・大阪への貢献や女性活躍推進に力を入れていることから、2018年より同マラソンの協賛社として、女性アスリートを応援しています。今後も同マラソンへの協賛活動を通じて、大阪から世界に羽ばたく女性アスリートを応援し続けていきます。

大阪国際女子マラソンへの協賛

②障がい者の自立支援(パラリンアーティストの作品展示)

一般社団法人 障がい者自立推進機構とオフィシャルパートナー契約を締結し、同機構が運営するアート事業「パラリンアート」を通じて障がい者の自立を支援しています。同アートに登録している障がい者アーティスト(パラリンアーティスト)が描いた作品を全国の事業所や建設現場の仮囲いなどに展示しています。パラリンアーティストとそのご家族を建設現場に招待し、仮囲いに展示している作品を見ていただくとともに、現場見学会を開催しました。今後も、継続して障がい者の社会参加と経済的自立を支援していきます。

パラリンアーティストの作品展示

6.おわりに

「働き方改革の推進」、「ダイバーシティ経営の推進」については、安全で働きがいのある環境を確保し、個性・創造性を大切にする企業風土を醸成することにより、女性をはじめとする多様な人材が個々の能力を最大限に発揮し、すべての社員が生き生きと活躍できる職場づくりに努めています。また、「地域社会・企業との連携」については、広く社会、地域に貢献する活動を通じて、地域社会・企業との強固なパートナーシップを構築していきます。当社グループは、2030年に向けたビジョンの実現に向けて、今後もESG/SDGsに関わる取り組みを強化するとともに、持続可能な社会の実現を目指します。