ドボ・シティ制作チーム/日本工営株式会社/土木学会 2023年度会長プロジェクト 土木の魅力向上特別委員会 元委員
福田 悠太

■きっかけ
土木の会社に所属しつつ、実は環境部に所属しており、水に関するお仕事を生業にしております。このボードゲームの製作の前から「建設コンサルタンツ協会 若手の会」に所属をし、業界のアピール等に関して何かできないだろうかと活動をしておりました。そんな中、土木学会 2023年度会長プロジェクトが立ち上がるとHPで発表されていることを見つけ、応募いたしました。
実際にプロジェクトが立ち上がると、当時小委員長であった松永昭吾氏(「デミーとマツ」のマツさんです)から、マツハラ…いや、ご指名を受けてプロモーション課というインターネットを使わないで土木の魅力を発信するグループのリーダーに指名いただきました。これが全ての始まりでした。
■プロモーション課
では、実際のプロモーション課の課長として、メンバーの意見を聞いて何をしようという事から立ち上げていきました。当初は、約10名のメンバーがいらっしゃったと思います。みなさん、やりたいことが多岐にわたっていたので、リソースが足りるのかが不安でした。みなさん、出前授業、インフラツーリズムの開催、おもちゃ開発、フード開発等…と土木をアピールするために、やりたいことがたくさんあるんだなと、改めて思いました。
その中で、最終的に主要メンバーとして残ったのは、私を入れて3名!(大成建設株式会社 中島さん、葭田さん。後日、お二人の目線でまたドボ・シティについて語ってもらいます)、になりました。この3人で共通してやりたかったことは、ボードゲームの作成でした。この想いが、ドボ・シティの誕生になったと思います。

■ドボ・シティ開発のコンセプト
ドボ・シティは土木学会開発の「ポケドボ」の流れを踏襲していますが、もっと「ポップに」「楽しく」「ゲーム性を高く」を目指した、エンタメ性を重視したゲームに仕上がっております。
真面目なお話をしますと、土木業界のアピールは、「内輪」に向けた発信がものすごく多かったイメージが強かったと思っております。これが、土木のアピールが上手くいっていないような印象を抱いていました。今回、この魅力発信のプロジェクトを行うときには、日本の「大学でのコースにより将来進路が殆ど決定してしまう現状」を鑑みて、「土木のある大学を目指す学生さんに刺さるアピールをしよう」と考えておりました。そのため、ドボ・シティは10歳以上の学生さんをターゲットとしたゲームと難易度調整をした経緯があります。実際、小学生の方に触っていただいて楽しんでいただけました!

■開発エピソード
上記のコンセプトをドボ・シティとして実現するにあたって、私と中島さんだけではどうしても実現できなかったのが、やはりかわいいイラストでした。このデザインは葭田さんのオリジナルで、葭田さんの想いが乗っているデザインです。逆に、チームにこのデザインの能力をもっている葭田さんがいたことにより、ドボ・シティが誕生したといっても過言ではないです。
開発期間については、プロモーション課として諸々のプロジェクトを調整しながら開発を行っていたのですが、本格着手をしたのは10月位。そこから、テストプレイ、調整、テストプレイ…の連続で、2024年2月に世の中にリリース!として、土木学会にてお披露目会までこぎつけました。

その後は、試作版を作成、2024年6月に横浜市水道週間イベントにて一般市民の方に触っていただき、その後は北海道土木・建築未来技術展2024、出雲河川事務所、建設技術展2024関東、2024大戸川ダムフェス、FCCどぼくカフェ等でどんどん一般市民の方に広めております。
さらに、YouTuberであり、株式会社株新庄砕石工業所の取締役でもある柿﨑さん(通称 石男くん。昨日よりも面白く!)の協力のもと、2024年12月に全国の162の工業高校にドボ・シティを配布しており、早速授業で取り扱っていただき、生徒さんから反響があったと嬉しい報告を頂いております。

■今後
ドボ・シティについては好評をいただきまして、おかげ様で1000部発行達成いたしました!!
2025年2月 現在まだストックがあり、販売中でございます。様々なイベントの他、下記QRから問い合わせ可能ですので、是非手に取っていただけたらと思います。今後は、ドボ・シティしようぜ? が全国…全世界に広がって、土木をより身近に感じていただける人が増え、業界が活性化していったら嬉しいと思っております。
今度、私たちとドボ・シティしましょう!!

