西松建設の社会貢献活動について~安心・活力・つながりの提供~

西松建設の社会貢献活動について~安心・活力・つながりの提供~西松建設の社会貢献活動について~安心・活力・つながりの提供~

西松建設株式会社
経営戦略室 経営企画部
サステナビリティ推進課長
大熊 真理子

1.西松‐Vision2030 社会への提供価値:安心・活力・つながりの提供

当社は、私たちの社会における存在価値や将来のありたい姿、提供していく価値について改めて見つめ直し、2023年2月に長期ビジョンを刷新しました。当社の事業活動を通じて人々に安心・活力・つながりを提供したいと考え、長期ビジョンを「西松ーVision2030:あたりまえに安心でき活力がわく地域やコミュニティを共に描きつくる総合力企業へ」としました。

社会貢献活動においても、建設事業をはじめとする当社の事業活動と同様に、人々に安心・活力・つながりを提供できるよう様々な取り組みを行っています。

2.サステナビリティ表彰

当社では、社内におけるCSRの啓発とCSR経営の推進を目的として「CSR表彰」を2015年に開始し、社会貢献活動を含む様々な社内のCSR活動の中から優れた取り組みを選考し、表彰をしてきました。現在では、名称を「サステナビリティ表彰」と変え、事業活動を通じた社会課題解決を目指す、サステナビリティ推進の一環として実施しています。

今回は、第1回CSR表彰から通算して第10回目となり、「西松-Vision 2030」で掲げる「安心」「活力」「つながり」の社会への提供に貢献するサステナブルな取り組みを表彰しました。応募のあった2023年度の取り組み11件の中から、社会への「安心」「活力」「つながり」の提供に貢献するとともに、創造性および工夫に富んだ取り組みであったかを選考基準とし、担当者による評価と、全役職員参加の投票により3件の取り組みを表彰しました。

■今年度表彰された取り組み3件

(1)西日本支社 八尾建築作業所  
みんなでつくる みんなが輝く社会を実現!!

大阪府八尾市の施工現場において、「いじめ反対」の意思を示すピンクシャツ運動や、路上喫煙マナー啓発活動への参加をはじめ、八尾市独自のSDGsへの取り組み「80(やお)アクション」に賛同し地産地消活動に参加するなど、地域に寄り添った活動に積極的に取り組みました。

 選考においては、「安心」「活力」「つながり」の提供のいずれも、高い評価を受けました。

八尾建築作業所の社員

(2)関東建築支社 玉川学園出張所
玉川学園×西松建設「パートナーシップを通じた産学連携・SDGsの取り組み」

玉川学園校舎解体工事で出た廃材を使って、玉川学園芸術学部の学生がアート作品を制作し、当社本社屋受付エリアに展示しました。また解体前の玉川学園校舎内をアートの場として提供したほか、学園祭では免振体験ブースを設け、教育現場と建設業界の広報活動にも取り組みました。さらにサンゴの移植活動や玉川学園サンゴ研究部の学生による環境セミナーの開催など、産学連携協定を結んでいる玉川学園とパートナーシップを通じた様々な活動に取り組んでいます。

 選考においては、「活力」と「つながり」の提供や創造性が高く評価されました。

玉川学園の学生4名によるアート作品を
当社の本社屋受付エリアに展示

(3)北日本支社 川内沢ダム出張所
宮城県農業高等学校とコラボした
ダムカレーパンの開発・商品化を通じた地域貢献

工事近隣にある宮城県農業高等学校と共同で、ダムカレーパンを開発・商品化し、地元のベーカリーショップで販売しました。

ホタルの聖地である川内沢川に建設中の川内沢ダムは、竣工後、河川の氾濫を防ぎ、河川環境を保持する役割を担います。このことから「ダムとホタルの共存」がテーマとなり、「貯水池のルー」、「ダム堤体のチーズ」、「ホタルのコーン」からなるダムカレーパンができました。

選考においては、「活力」と「つながり」の提供や工夫が高く評価されました。

共同で開発・商品化したダムカレーパン

3.戸田建設との協働社会貢献活動

2017年に、技術提携を結んでいる戸田建設様との協働社会貢献活動を開始し、毎年1~2回、様々な活動に取り組んできました。毎年、両社の担当者が活動内容についてアイデアを出し合いながら実施しており、森林保全や河川美化といった環境課題のほか、入院中の子供や障害のある方のサポートなど活動の範囲は多岐に渡っています。

普段仕事で関わりを持つことが少ない社員同士が交流でき、両社の「つながり」が育まれているのはもちろんのこと、社会への「安心」や「活力」の提供に貢献しています。

2023年度は、両社合わせて34名で初めて荒川の河川敷の清掃活動を行いました、河川および海洋汚染の現状や河川清掃の重要性などについて講義を受けた後、河川敷に出向いて約1時間、黙々と作業しました。結果、燃えるゴミ・缶・ペットボトルを54袋、粗大ごみ2袋分のゴミを拾いました。

河川敷には、ビニール袋の破片や弁当ガラなどの多くのプラスチックがありました。特に、劣化したものは簡単に粉々になり、そのまま放置していると河川からマイクロプラスチックとして海へ流れ着き、海洋汚染と生態系への悪影響をもたらすことが容易に想像できました。

河川の清掃活動が海洋汚染の防止につながることを実感することで、参加者自身の日々の意識改革にもなりました。今後もこのような活動を続け、環境保全に貢献し続けていきます。

河川敷清掃活動の様子 
集合写真

【過去の活動内容・成果の一例】

2017~19年 キワニスドールの制作

キワニスドールとは、綿を詰めた身長40cmの白無地の人形で医師や看護師が治療の説明などに用いるほか、入院生活で不安を抱える子供たちの不安を取り除く用途で使用されています。一般社団法人東京キワニスクラブのご指導の下で制作し

たキワニスドールを、都内の病院に寄贈しました。

集合写真 

2020~21年 木づかいプロジェクト

NPO法人森のライフスタイル研究所のご協力の下、森林資源の持続的な利用に向けた「木をつかうこと」の大切さに関して学ぶとともに、国産間伐材を使用した知育パズルと積み木の制作に取り組み、保育施設や養護施設に寄贈しました。

完成した知育パズル