下記の事例は、研究会のメンバーが公表されている情報サイトから収集し、これからの地域づくりの参考となると考えた良い事例の一部です。その数は、全国で進められている事例の一部に過ぎないため、「参考資料」の他団体の地域づくりの事例を掲載している情報サイトも、あわせてご活用ください。
中部地方(新潟県/富山県/石川県/福井県/山梨県/長野県/岐阜県/静岡県/愛知県)の事例です。
150101_新潟県/十日町市
スポーツと芸術の街で地域おこし協力隊の中間支援組織として活動
十日町市は「スポーツ健康都市」を宣言し、また地域全体を巻き込んだ「大地の芸術祭」では多数の来場者数を迎えている。里山プロジェクトは地域おこし協力隊の中間支援組としてOB・OGや移住者を連携し、ネットワークを構築しながら、さまざまな事業を展開している。
●取り組み団体: (一社) 里山プロジェクト
●関連情報:「大地の芸術祭」を運営するNPO法人越後妻有里山協働機構
150201_新潟県/村上市/旧町民町
市民基金設立による「町屋外観再生」プロジェクト
小さな城下町で、古い町並みが残る地域。行政の商店街近代化の提案をきっかけに、町屋内部の公開プロジェクトが始動、観光客や市民の共感を呼び、補助金を頼らない会員制の外観改修が継続して行われてきた。
●取り組み団体:むらかみ町家再生プロジェクト
●関連情報:町屋再生プロジェクト市民基金設立による町屋の外観再生事業
150301_新潟県/長岡市/旧山古志村
デジタル村民の概念で関係人口を増やす活動
人口800人の限界集落である山古志(新潟県長岡市内の地域)において発行した「デジタル住民票NFT」。山古志というアイデンティティを残すために、定住人口にとらわれない関係人口の増加を目指す「デジタル村民」という概念を生み出した。
●取り組み団体:人口800人の限界集落が「NFT」を発行する理由仮想山古志プロジェクト
●関連情報:Crypto Villageテクノロジーとローカルをつなぐ
160101_富山県/高岡市/金屋町
鋳物発祥の地、高岡の重伝建地区金屋町で若者に移住してもらうことを目指す活動
高岡鋳物発祥の地として知られ歴史的な街並みが残る金屋町は、地場・伝統産業の基盤強化が課題となる中で、空き店舗を若手の金属工芸作家たちがショップ兼ギャラリー工房「坩堝{かんか)」として再生。その中心を金屋町元気プロジェクトが展開している。
●取り組み団体:金屋町元気プロジェクト
●関連情報:高岡クラフト市場街
160201_冨山県/舟橋村
日本一小さな村がここ40年近くにわたって人口が増え続けている自治体
人口増加の要因は子育て支援の充実。新旧の住民同士が交流する機会を作る狙いの「サンフラワープロジェクト」など。NPO法人園むすびプロジェクトは住んでくれる人を増やすことを願って2022年に設立。月イチ園むすびイベントをオレンジパークふなはしで子供たちと一緒に実施。
●取り組み団体:NPO法人園むすびプロジェクト
●関連情報:舟橋村でなぜ人口が増え続けているのか
170101_石川県/白山市/出城地区
多世代が交流し、健康増進を図る拠点施設による「ごっちゃプロジェクト」
白山市出城地区において地域交流拠点施設「三草二木行善寺」、地域健康促進施設「B’s 」を整備。ここを拠点としたエリアを一つのまちとして捉え、市と佛子園、金城大学が連携し、タウン型・大学連携型CCRC「ごっちゃプロジェクト」の実現に向け取り組んでいる。
●取り組み団体:ごちゃまぜプロジェクト(社会福祉法人佛子園)
●関連情報:稼げるまちづくり取組事例P78
170102_石川県/白山市
企業経営の視点で農業の6次産業化に先駆的に取り組み
㈱六星(ろくせい)は近隣の農家から東京ドーム約30個分の農地を請負い大規模に稲作経営を進め、運営に企業経営の視点、顧客ニーズに沿った事業運営を導入するとともに、出身地にこだわらず人物本位で採用した女性や若手を積極的に登用して通年雇用を実現している。
●取り組み団体:㈱六星
●関連情報:平成29年1月地方創生事例集P29
170103_石川県/白山市
豪雪地帯山間部の重要伝統的建造物群指定地区で住民主体のまちづくり
石川県下有数の豪雪地帯として、また独自の方言や習俗、食文化、民俗芸能や名湯のほか、白山の自然が豊富に残されている地域。市町村合併を機に、過疎化への危機意識が高まり、古民家を再生した「雪だるまカフェ」を住民憩いの場として活用しながら住民が主体的に関わって進めていった。
●取り組み団体:NPO法人白峰まちづくり協議会
●関連情報:重要伝統的建造物群保存地区
180101_福井県/大野市
「天空の城越前大野城」の伝統的な町並みを活かしたまちづくり
大野商工会議所が中心となり官民が出資してまちづくり会社「㈱結のまち越前おおの」を設立{H25)し、まちなかの回遊を促す「食べ歩き見て歩きマップ」や「文化施設入館&まちなか循環バス利用パスポート」を発行。「結の故郷越前おおの」を売り込むブランド戦略を策定(H25)。
●取り組み団体:稼げるまちづくり取組事例(P56)
●関連情報:地方創生事例集平成29年(P31)
180201_福井県/小浜市/阿納地区
漁村体験型教育旅行を通じ、命をもらって食べること、獲った人、育てた人への感謝の心を育てる
漁業民宿事業者が出資し「ブルーパーク阿納」を設立。釣り・魚さばきなど食育・漁村体験と連携した独自の小中学校教育旅行を受入れ。民宿の女将や漁師と生徒が語らう場を設け漁村集落ならではの体験を提供。参加生徒が海洋学科へ進学、移住などの成果を上げIターン・定住化促進にも寄与。
●取り組み団体:ブルーパーク阿納
●関連情報:平成30年度ふるさとづくり大賞事例集P2
180202_福井県/小浜市/小浜西組地区
町家が壊されていくことへの市民の危惧から20年余を経て官民連携による伝統的町並み保存が実現
伝統的町屋保存への市民活動を機に市が動き「重要伝統的建造物群保存地区」に選定、修理・修景を推進。日本遺産「海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群」にも認定。官民連携により1棟貸し宿泊施設や 町並み保存資料館、旧料亭などを公開・運営。日本遺産ストーリーに沿った観光ツアーも展開。
●取り組み団体:小浜西組町並み協議会
●関連情報:小浜市小浜西組保存地区
190101_山梨県/笛吹市
「幸せ実感 にぎわいあふれるまち」桃・ぶどう日本一の郷
市はブランド化した農産物と地域資源を磨き上げた観光を融合させ、農業と観光業の更なる成長を目指している。同連盟は「桃・ぶどう日本一と温泉の郷」笛吹市の観光やイベント情報を「ふえふき観光ナビ」「ピーチシティ」で地域と人の魅力を発信している。
●取り組み団体:(一社)笛吹市観光物産連盟
●関連情報:ふえふき観光ナビ
200101_長野県/阿智村
“地元の“当たり前”~日本一の星空を主軸にしたブランド戦略
人口6,500人程の村は、2012年に開始した1400mの山頂で楽しむ「天空の楽園 日本一の星空 ナイトツアー」で全国から注目される観光地となった。「昼神温泉将来構想」を策定し、知名度向上のためのプロモーション活動により更なるブランド確立を進めている。
●取り組み団体:株式会社阿智昼神観光局
●関連情報:令和5年度デジタル田園都市地方創生推進タイプ(P8)
200201_長野県/塩尻市/奈良井宿
奈良井宿「古民家群再生プロジェクト」
中山道の宿場町の一つで重要建物保存地区に。古民家が空き家になるケースが顕著に。歴史的な町並みを保存しつつ賑わいを取り戻すため、塩尻市と企業が連携しての取組み。宿泊施設・レストラン・酒蔵を中心とした6業態が入居する小規模複合施設など。
●取り組み団体:奈良井宿 古⺠家改修プロジェクト
●関連情報:長野県・中山道の400年続く宿場町に新たな賑わいを。奈良井宿・古民家群活用プロジェクト『BYAKU Narai』 | マチジカン
200301_長野県/飯田市/天竜峡地区
天竜峡地域デジタル住民による観光活性化
長野県飯田市に位置し「天下の名勝」と称される天龍峡。沈滞化する観光地の再生に向けて、地域外に住みながら一緒に悩み考え実践してくれる新しい仲間である天竜峡地区デジタル住民を募り、地域住民と協働することで、観光課題の解決を図る。
●取り組み団体:ねやねや天龍峡デジタル住民部
●関連情報:天龍峡「新しい観光会議」 – 消費する観光地から共創する故郷へ
200401_長野県/南箕輪村/村内全域
人口が増え続ける村-移住者への投資で人口が40年で1.6倍、高齢化率県内最低
子育て支援を長年継続し、子育て世代が生活し易い環境を整備し、地元の人に投資する政策を続けて、暮らしやすさという点で他地域に比べ突出していることが口込みで拡がり、移住者が増加。子どもの数が増加し、保育園の増改築、学校の給食センターの建設を行っている。
●取り組み団体:南箕輪村
●関連情報:南箕輪村移住定住促進サイト
210101_岐阜県/美濃市
うだつの上がる町並みが美濃和紙のあかりアートに包まれる
「うだつ」家屋が多く造られ美濃和紙の商いで繁栄した商家町の重要伝統的建造物群保存地区。店舗に改装し飲食店などに。魅力が若い世代へと受け継がれ、新たなサービスの創造やイノベーションが起こり、歴史的町並みの再生が進行している。美濃和紙あかりアート展が著名。
●取り組み団体:美濃和紙あかりアート展
●関連情報:令和2年美濃市美濃町伝統的建造物群保存地区
210102_岐阜県/美濃市
歴史的資源の活用と古民家再生でつなぐ持続可能なまちづくり
美濃市は古民家再生事業に着手。古民家再生ノウハウに長けた事業者及び地元事業者が出資する「みのまちや」、地域プロデュース戦略を掲げる「十六銀行」が連携し、古民家を美濃和紙など地元の魅力が堪能できる宿泊施設にリノベーションした。
●取り組み団体:歴史的資源の活用と古民家再生でつなぐ持続可能なまちづくり
●関連情報:「内閣府地方創生推進事務局長賞」を受賞
210103_岐阜県/美濃市
歴史と伝統、豊かな自然にあふれる「うだつの上がる町」美濃
関ヶ原の戦いの後、1300年の伝統ある美濃和紙で栄えた商家町。重要無形文化財「美濃和紙」をはじめとする数々の文化財や、「花みこし」で有名な美濃まつりといった伝統的な文化、古い町並み、清流長良川や緑深い山々に囲まれた、自然と文化が一体となった美しい町。
●取り組み団体:美濃市観光協会
●関連情報:丸重製紙企業組合辻代表理事インタビュー
220101_静岡県/下田市
挑戦するまちの人々と、観光関係者とが繋がって活動する地域おこし協力隊
下田市のワーケーションは、地域課題解決、新規ローカルビジネス事業発掘、市内関係者との連携・交流に狙いをおいている。その中で下田市観光協会は下田市で挑戦しているまちの人々と、観光に関わる関係者とが繋がって活動する地域おこし協力隊を募集している。
●取り組み団体:下田市観光協会「スキルを学びながら、観光振興を担う地域おこし協力隊募集」
●関連情報:下田市ワーケーション推進事業
230101_愛知県/豊田市/足助町
古い町並みを活かし,賑わいを創出するイベントを
足助町並みサポーターは主に町外や市外在住者を中心とした17名からなるボランティア団体。地域住民と協力し空き家の活用イベントや啓発ポスターの作成など,町並みPR活動を行っている。保存会や景観相談会も活発に活動している。
●取り組み団体:足助町並みサポーター
●関連情報:重伝建地区選定10周年事業実行委員会
230102_愛知県/豊田市/足助町
伝統と自然にあふれる町、足助町
戦国時代から江戸初期に形成され、江戸中期の大火を経て、防火を意図した塗籠造りに変容した町家が約2kmにわたり続き、今日にその面影を伝えている。愛知県で初めての国の重要伝統的建造物群保存地区に選定、自然豊かな香嵐渓にも続く伝統ある町並みが旅人の興味をそそる。
●取り組み団体:豊田市足助観光協会
●関連情報:ツーリズム豊田(香嵐渓観光)